1999年8月19日 終電デビュー(当時のおフランス日記より)

とうとう、こっちで終電デビューを果たしてしまった。
エシャンジュの後、夜から友達の家に行くことになっていた。
日本の「ひとりごっつ」のビデオなど観ているうちに なんと0時半をまわってしまった。
や、やばい。そこは サンラザール駅の近く。私の家へ帰るには2回乗り換えなくてはならない。
とにかく急いで駅に向かった。駅に着いたのは 12時50分頃。
ホームには人っ子一人居ない。
こ、怖い。いろんな怖い情報が頭をよぎる。
が、そう考えていても仕方が無いので 借りてきたばかりの「稲中」をよんで紛らわす。わ、笑える。ププッ。
5分ほどして電車がようやくきた。良かった。
一駅乗って乗り換え。
その時 アナウンスが・・・「ナシオン行きは今日は終わりました。」
ナシオン????
あーーーーーーーーーー良かった、私は反対方面だ!!!!と、ホッとして 反対側のホームで待つ。既に時は1じ過ぎ。
終電時間を確認すると「1:06」
ところが6分になったのに、こない。ひやりとする。2分過ぎて、8分に電車はやってきた。
ホッ。
この時点で次に乗り換える駅ではもう電車は無いだろうなあ、と思った。
正確には 友達の家を出るときから 行けて「シャルル ド ゴール エトワール駅までだな、」とふんでいた。
その通りになった。シャルル ド ゴール エトワールに着いたのが1時15分頃。
6号線のホームに行くと 正しく人っ子ひとり居なく、私の足音に ねずみが逃げていた。
6号線の終電時刻は0:41だった。
よし、覚えておこう。
仕方が無いのでタクって帰るか、そう思って 地上に出ようとした。
行った出口は既に閉められていて出れない。
他をまわる。
途中、黒人が5人ほどたむろしていたので 物の陰に隠れて 居なくなるのを待った。
そして ようやくあいている出口を見つけ地上に脱出!!!!
「シャルル ド ゴール エトワール」駅。知っている人も多いでしょうが ここは 凱旋門の駅。
夜中に見る凱旋門は相変わらず大きく、そしてライトアップされていて綺麗。
そして そこから延びるシャンゼリゼ通りには その時間でもやはり結構人が居てちょっと安心。

さて、タクシー、と思いきや、なかなかつかまらない。仕方ない、と思い、タクシーが居たら拾おう、と自分の家の方へ歩きだした。
凱旋門を中心に放射線状に伸びている道のひとつ、アヴェニュー クレベールに入るといよいよ人気が無い。
5秒おきぐらいに後ろを振り返り、怪しい人影は居ないかを確認し、路駐してある車に「さささっ、サササッ・・・・・」と隠れながら 歩く。
むしろ 怪しいのはこの私だったかもしれない。

やっと トロカデロ駅のシャイヨー宮到着!
ここもエッフェル塔を見る観光スポットになっており、夜はライトアップされた綺麗なエッフェル塔が見えるとあって 観光客が いつでも居るのです。その時も時間が時間なのに10人ぐらい居ました。
そこを通りすぎ、
いよいよ私の家がある道に突入!
と思いきや、横の道から黒人2人が歩いてきた。
コワッ!!!
と思ってまたシャイヨー宮の方へ足を向けた。
すると 後ろからその黒人が 「おい、おい、」と言ってきて。
ここで振り返っちゃいけない、と 競歩の選手張りの歩きっぷりでシャイヨー宮まで戻る。
ハー、ハー、ハー・・・・・
物陰に隠れて黒人たちの動向をうかがっているとどこか違うほうへ行ってしまった。
良かった。

と、言うわけで 振り出しに戻る。

AVENUE PAUL DOUMERも人がぜんぜんおらず、怖い。
相変わらず後ろを見ながら そして 元の犬のウンコにも注意しながら歩く。

歩くこと10分。 やったーーーーー!!!ようやく家に着いたーーーーーーーーーーー!!!!
その時、時間は深夜2時。

やーーーーーーー 午前様をしてしまいました。エヘヘ。